丸木位里・俊夫妻「原爆の図」世界巡回展のカタログ情報

広島出身の日本画家丸木位里 (1901-1995) と北海道出身の洋画家丸木俊 (1912-2000) は、戦後の1950年代に日本国内だけでなく、世界各地で「原爆の図」の巡回展を実施しました。「原爆の図」は、15部からなる絵画の連作で、視覚から被爆の実相を強く訴えました。

海外展は、1954年から1964年までの間に旧共産圏を含むヨーロッパ各地、中国、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカで開催。1970年から71年は、米国の7つの都市を巡りました。その後も「原爆の図」海外展は現在まで続いています。

リンガヒロシマは、11の異なる言語による25点の展覧会カタログ情報をデータベースに登録しています。国内巡回展に比べ、50年代や60年代に開催された海外展についての詳細は、まだ不明な点があります。カタログ情報を基にした更なる検証は「原爆の図」海外巡回展を明らかにする手掛かりになると思われます。

ヒロシマ・ナガサキ: 多言語で読む 広島・長崎文献:
https://www.linguahiroshima.com/jp/

原爆の図丸木美術館 『原爆の図 丸木位里と丸木俊の芸術 The Hiroshima panels: the art of Maruki Iri and Maruki Toshi』 2019. (日本語, 英語)

<<参考文献>>以下の文献は、広島平和記念資料館情報資料室に所蔵されています。
原爆の図丸木美術館 『原爆の図 丸木位里と丸木俊の芸術 The Hiroshima panels: the art of Maruki Iri and Maruki Toshi』 2019 (日本語, 英語)
小沢節子『「原爆の図」-描かれた記憶、語られた絵画』岩波書店 2002
丸木俊 『幽霊ー原爆の図世界巡礼』朝日新聞社 1972
岡村幸宣『<<原爆の図>> 全国巡回ー占領下100万人が観た!』新宿書房 2015
丸木俊子 『生々流転』 実業之日本社 1958
丸木位里 『丸木位里画文集-流々遍歴』 岩波書店 1988

広島平和記念資料館 平和データベース
http://www.pcf.city.hiroshima.jp/database/